親知らずの抜歯は必ず腫れるわけではない

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親知らずを抜く=腫れる というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。

実際、腫れる場合もありますが、必ずではありません。
逆に、腫れない事の方が多いかもしれません。
まっすぐに生えている場合や、更に根っこの形が単純な形態の場合、歯自体が矮小歯(通常より小さい歯)である場合などはほとんど腫れる事はありません。(絶対とは言い切れない)

腫れる可能性の高い場合とは

・歯茎に歯が埋まっていて、歯茎を切らなければならない場合
歯茎を切る=傷が出来る=炎症が起きる⇒多少なりとも腫れを伴う事がある。
・歯が歯茎よりも深く骨に埋まっている場合
骨を削り取らなければ歯を抜く事が出来ない為、この「骨を削る」というのは、「骨折」と同じこと。つまり、骨折と同じ治癒の経過をたどる事になります。
当然炎症が起き、治ろうとする細胞が増えます。結果腫れます。
周りのリンパ節も腫れることがあります。(炎症が起きる為)
・歯が斜めに埋まっている場合
これも歯茎や骨を削らなければならないため、同じように腫れやすいです。
状況によっては腫れは少なく済む場合もあります。
・まっすぐ生えていても、根っこの形が複雑だったり、骨と癒着していて骨が多少一緒に取れることがあり、その場合は同じく腫れる場合がある。
根っこの形が複雑とは、二股に分かれた根っこが骨を巻き込んで先端でくっついている事もあり、その場合は当然骨が一緒に取れる事もあります。(つまり骨折と同じ状況になります)

これらの場合は、どんなに上手な歯科医が抜いても腫れやすいです。
骨をいじれば炎症は必ず起きるからです。
斜めに生えている場合は、隣の歯を守るために、歯を削って小さくして抜く方法もあります。(これだと負担が最小限に抑えられる場合もあります)

抜歯技術による度合いは否定できません。
腫れは抜歯に掛かる時間に比例するとも言われます。
つまり、時間が掛かればかかるほど、腫れやすいという事。
技術不足で、やたら無駄にゴリゴリやって、結果治癒に時間がかかる場合がある事も否定はできませんが、そのような事は稀です。

親知らずの生え方、それに対する抜き方は、十人十色なので、「これが正しい」とか「必ず腫れる」とか「晴れたから下手」という事はありません。
もうひとつ、疲労している状態だったりすると、風邪を引きやすいのと同じように、抜歯の後の体のダメージが多きくなりやすいです。
つまり腫れやすい、治癒に時間がかかる、口角が切れるなどが起きてきます。
なので、抜歯をするときは、体の状態の良い時がいいです。

親知らずを抜く施術を始めてから、骨と根っこの癒着や、歯の頭の部分が虫歯で大きく崩壊し抜歯が困難になる場合もあり、その場合、無理に抜かずに根っこを残したまま終了になる事もありますが、根っこが骨の中に残っていても、問題はありません。(ほぼ、悪さはしませんし、一生埋まっててくれる場合がほとんどです)
根っこを残しても問題がないのに無理に抜こうとすると、患者さんの負担が大きくなるだけなので、この選択肢も間違いではありません。
歯茎から出ていることが問題の事がほとんどなので(隣の歯が虫歯になるとか、疲れた時に歯茎が腫れるのは歯が中途半端に出ていたり、歯磨きが困難な事が原因であるので)歯茎から出ていなければ良いわけです。

体調を整え、出された薬をしっかり飲めば必ず治ります。
症状が酷い場合でも、3日目がピークで、その後は治って行きます。
怖がらず、頑張りましょう。

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